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水道修理のAI電話対応|緊急依頼の受け方

AI-SNS.IO 編集部 · 公開

水道修理のAI電話対応|緊急依頼の受け方(AI-SNS.IO Call ブログ)

水道や設備の修理の会社にかかってくる電話は、多くが「今、困っている」という電話です。トイレがあふれそう、台所の下から水が漏れている、お湯が出ない、排水が流れない。かけてくる人は慌てていて、話が前後し、「とにかくすぐ来てほしい」と言います。一方で、修理の技術者は、別のお客様の家で作業中だったり、次の現場へ車で移動中だったりして、電話に出られないことがよくあります。

小さな修理の会社では、技術者が受付も兼ねていることが珍しくありません。作業中に電話が鳴れば、濡れた手で電話に出るか、鳴らしたままにするかのどちらかです。鳴らしたままにすれば、困っているお客様はほかの会社を探します。出れば、目の前のお客様の作業が止まります。

この記事では、水道・設備修理の会社の電話対応に、IVR(自動音声応答)やAIによる一次応答を取り入れる方法を解説します。よくある課題と問い合わせの分類、営業時間外や繁忙時の受け方、設計の例、技術者への引き継ぎ、個人情報の扱い、導入の進め方を順に紹介します。修理内容と料金は技術者が現場を見て説明し、お客様の承諾を得てから作業すること、到着時刻の約束は手配を確認してから行うことを前提に、自動化してよい範囲を考えます。

水道・設備修理の電話対応で起きがちな課題

技術者が作業中・移動中で出られない

修理の技術者は、一日の多くを、お客様の家での作業と移動に使っています。作業中は手が濡れていたり汚れていたりし、狭い場所にもぐっていることもあります。運転中に電話に出るのは危険です。電話に出られない時間が長いほど、困っているお客様を待たせることになります。

「すぐ来てほしい」と言われても、すぐには行けない

修理の依頼の多くは急ぎですが、技術者の数には限りがあり、先に受けた依頼もあります。電話の場で「すぐに伺います」と約束してしまうと、実際の到着が遅れたときに、お客様の不満が大きくなります。到着時刻の目安は、技術者の今の作業と移動の時間を確認してから伝える必要があります。

電話だけでは、修理の内容と料金が決まらない

「トイレが詰まった」という同じ症状でも、原因によって作業の内容と料金は大きく変わります。電話で「いくらですか」と聞かれても、現場を見ないと正確には答えられません。一方で、お客様は料金を心配しています。料金の伝え方を決めておかないと、後で「聞いていた金額と違う」という行き違いになります。

被害を広げないための案内が必要

水漏れやあふれの電話では、技術者が着くまでの間に、お客様ができる応急の対応があります。水の元栓や止水栓を閉める、濡れた電気の器具に触らない、といったことです。電話に出られないときにも、こうした案内が伝わるかどうかで、被害の大きさが変わることがあります。

季節によって依頼が集中する

寒い地域では、冬の冷え込みが厳しい日に、水道管の凍結や破裂の依頼が集中します。年末年始など、ほかの業者が休みの時期にも依頼が増えます。こうした日は、電話がつながりにくくなり、本当に急ぐお客様を取りこぼすおそれがあります。

課題の整理

課題起きること対策の方向
作業中・移動中で出られないお客様がほかの会社に流れる受付の案内とボイスメールで受け、区切りで折り返す
すぐには行けない到着の遅れへの不満到着の目安は手配を確認してから伝える
料金が電話で決まらない料金の行き違い料金の決まり方を案内し、作業の前に説明して承諾を得る
被害を広げない案内待つ間に被害が広がる応急の対応を案内で伝える
季節の集中電話がつながらない臨時の案内と受付の状況の案内

技術者が受付を兼ねるような少人数の体制での電話の考え方は、小さな会社の電話対応でも整理しています。

命や安全、被害が広がる、生活に困る、急がない不具合、交換の相談、依頼中のお客様の対応の比較
図1:水道・設備修理の電話の分類

よくある問い合わせの分類

分類の考え方

水道・設備修理の電話は、「被害が広がっているか」と「生活がどのくらい困るか」で分けると、優先の順番が決めやすくなります。

分類例急ぐか対応
命や安全にかかわる事態ガスのにおい、火災、けが最も急ぐ案内で、ガスの事業者や119番への連絡を先に伝える
被害が広がっている水が止まらない、あふれている、下の階に漏れている急ぐ応急の対応の案内。受付や手の空いている技術者にすぐつなぐ
生活に大きく困るトイレが使えない、お湯が出ない、排水が流れない急ぐ受付。出られなければ急ぎの聞き取り
急がない不具合蛇口のぽたぽた、水の出が弱い急がない聞き取り、日程を相談して確定
交換や工事の相談給湯器を替えたい、蛇口を新しくしたい急がない聞き取り、担当が見積もりの日を決める
依頼中のお客様何時に来るか、見積もりの件内容による受付、または担当の技術者
決まった答え対応の地域、受付の時間、料金の決まり方、支払いの方法急がない自動の案内
管理会社・業者管理会社からの依頼、部品の業者内容による受付

依頼の電話で聞く項目

修理の依頼の電話では、次の項目を聞いておくと、技術者が準備をしやすくなり、到着の後の作業も早く進みます。

賃貸の住まいの場合は、修理の費用を誰が負担するかが契約で決まっていることがあるため、先に管理会社や家主に連絡するようすすめることもあります。管理会社の側の電話の受け方は、賃貸管理会社の電話対応の記事で紹介しています。

応急の対応として伝える内容

水漏れやあふれの電話で伝える応急の対応を、前もって決めておきます。

ガスのにおいがする場合は、火を使わず、換気扇などの電気のスイッチにも触れず、ガスの事業者の緊急の連絡先に連絡するよう伝えます。ガスの給湯器の修理を扱う会社は、この案内を必ず入れておきます。

電話を数える

一、二週間、分類と時間帯ごとに電話を記録します。作業中や移動中で出られなかった件数、折り返したときにすでにほかの会社に頼んでいた件数を、特に記録しておきます。

分類件数出られなかった件数折り返して依頼になった件数
被害が広がっている
生活に大きく困る
急がない不具合
交換や工事の相談
依頼中のお客様
管理会社・業者

営業時間外・繁忙時の受け方

受付の時間と、夜間の対応を決める

水道・設備修理の会社では、夜間や休日にも依頼を受けるかどうか、受けるならどこまで対応するかを、会社として決めておく必要があります。

対応の形内容向いている場合
夜間も出張する当番の技術者が出動する技術者が複数いて、夜間の依頼が多い
夜間は受付だけボイスメールで受け、翌朝に出張する技術者が少ない
夜間は受けない案内で受付の時間を伝え、応急の対応を案内する一人で営んでいる

どの形を選んでも、営業時間外の案内では、応急の対応と、命や安全にかかわる場合の連絡先を伝えます。夜間に出張しない場合は、そのことを正直に伝え、待つ間にできることを案内します。時間帯ごとの案内の切り替えは、IVRの営業時間ルーティングで紹介しています。

作業中の受け方

技術者が作業中で出られないときは、案内で応急の対応を伝えたうえで、聞き取りで依頼の項目を受けます。被害が広がっている依頼は、受付と技術者の電話にまとめて鳴らし、誰か一人でも出られれば受けられるようにします。聞き取りの記録は、技術者が作業の区切りに確かめ、急ぐものから折り返します。

案内では、「ただいま作業中のため、お電話に出られないことがあります。お名前、お電話番号、ご住所、不具合の内容をお話しください。確認してすぐにご連絡します」と伝えます。

冷え込みの厳しい日や年末年始の受け方

水道管の凍結や破裂の依頼が集中する日や、年末年始には、臨時の案内に切り替えます。

お電話ありがとうございます。〇〇設備です。本日はご依頼が多く、お伺いまでにお時間をいただいております。水が止まらない場合は、まず水道の元栓を閉めてください。凍って水が出ない場合は、熱湯をかけると管が破れることがあるため、お控えください。ご依頼は、このあと、お名前、お電話番号、ご住所、状態をお話しください。順にご連絡します。

臨時の案内に切り替えたら、聞き取りの記録を確認する担当を決め、被害が広がっているお客様から順に連絡します。到着までの目安が長くなる場合は、そのことを正直に伝えます。

IVRとAI一次応答の設計例

技術者が数人の会社のメニューの例

説明のための架空の例として、技術者が三人、受付が一人の会社のメニューを示します。

お電話ありがとうございます。〇〇設備です。ガスのにおいがする場合は、火を使わず、ガス会社の緊急の連絡先にご連絡ください。水が止まらない、あふれているなど、お急ぎの方は1を、トイレが使えない、お湯が出ないなどの修理のご依頼は2を、交換や工事のご相談、お見積もりのご依頼は3を、ご依頼中のお客様は4を、対応の地域、受付の時間、料金の決まり方のご案内は5を押してください。

番号営業時間内営業時間外
1応急の対応の案内の後、受付と技術者にまとめて鳴らす。出られなければ急ぎの聞き取り応急の対応の案内と、会社の方針に応じて当番につなぐか急ぎの聞き取り
2受付。出られなければ聞き取り聞き取り。翌朝に連絡
3聞き取り。担当が見積もりの日を決める聞き取り
4受付、または担当の技術者聞き取り
5自動の案内自動の案内

1を選んだお客様には、つなぐ前に、応急の対応の案内を短く流します。待つ間にも被害を抑えてもらうためです。案内が長すぎるとお客様がいら立つため、要点だけにします。

一人で営む会社のメニューの例

一人で営んでいる場合は、どの番号を選んでもすぐにはつながらないことが多いため、メニューを少なくし、聞き取りの記録が急ぎかどうかで分かれて届くようにします。

お電話ありがとうございます。〇〇水道です。ただいま作業中のため、お電話に出られないことがあります。水が止まらないなどお急ぎの方は1を、そのほかのご依頼やご相談は2を押して、お名前、お電話番号、ご住所、状態をお話しください。

急ぎの聞き取りの記録は、通知の音を変えるなどして、作業中でも気づけるようにしておきます。

AI一次応答を組み合わせる場合

番号を押す代わりに、AIの一次応答で状況を話してもらう方法もあります。「台所の流しの下から水が漏れて、床が濡れている」と話してもらえれば、AIは被害が広がっている依頼として分類し、止水栓を閉めるよう案内したうえで、名前、住所、状態を聞き取って、受付や技術者に急ぎで届けられます。「〇〇市は対応していますか」という質問には、会社が登録した対応の地域の情報をもとに答えられます。

水道・設備修理の会社でAIの一次応答を使う場合は、次の点を決めておきます。

AIの一次応答で扱える範囲はサービスによって異なります。仕組みの全体はAI電話受付とはで紹介しています。

スタッフへの引き継ぎと確定は人が行う

手配と到着の目安

依頼の記録を受けた受付や技術者は、技術者の今の作業の進み具合と移動の時間を確認して、誰が、いつごろ伺えるかを決め、お客様に折り返します。到着の目安は、幅を持たせて伝えます。到着が遅れそうなときは、お客様から問い合わせがある前に連絡します。

料金の説明と承諾

技術者は、現場で不具合の原因を確認し、作業の内容と料金を説明し、お客様の承諾を得てから作業を始めます。説明の前に作業を始めないこと、追加の作業が必要になった場合も改めて説明して承諾を得ることを、会社の決まりにしておきます。料金の決まり方(出張の費用、作業の費用、部品の費用など、会社が設けている項目)は、電話の段階でも案内しておくと、お客様が安心できます。

交換や工事の見積もり

給湯器の交換などの見積もりは、担当が現地を見て、機器の種類や設置の状況を確認してから作ります。機器の在庫や納期によって工事の日程が変わるため、日程は見積もりの後に決めます。

引き継ぎで伝える項目

用件聞き取る項目
急ぎの修理名前、電話番号、住所と建物の種類、不具合の場所と状態、水が出続けているか、応急の対応、持ち家か賃貸か
修理の依頼名前、電話番号、住所、不具合の内容、機器の種類や型番、来てほしい時間帯
交換や工事の相談名前、電話番号、住所、交換したい機器、型番や使っている年数、希望の時期
依頼中のお客様名前、電話番号、依頼の日、用件
管理会社・業者名前、会社、電話番号、物件や部屋、用件

折り返しの順番

  1. 被害が広がっている依頼
  2. 生活に大きく困る依頼
  3. 到着時刻にかかわる、依頼中のお客様の連絡
  4. 急がない不具合の依頼
  5. 交換や工事の相談、その他

個人情報と記録の扱い

修理の会社で扱う情報

水道・設備修理の会社の電話では、名前、電話番号、住所、建物の種類、部屋の番号のほか、在宅の時間帯、鍵の受け渡しの方法、家族の状況などが話されます。住所や在宅の時間帯、鍵の情報は、外に漏れると防犯上の心配につながります。電話の録音、文字起こし、要約、聞き取りの記録が残る場合は、その扱いを決めておきます。

お客様の情報の扱いにかかわる法律やガイドラインは、個人情報保護委員会のウェブサイトに掲載されています。この記事は一般的な考え方の紹介であり、法的助言ではありません。

決めておくこと

決めること確かめる問い
残るもの録音、文字起こし、要約、聞き取りの記録のどれが残るか
見られる人受付、技術者など、誰が見られるか
技術者の端末技術者のスマートフォンに届く記録を、どう扱うか
保存の期間どのくらい残し、その後どうするか
承諾の記録料金の説明と承諾の記録を、どの形で残すか
お客様への伝え方録音や記録をしていることを、どう伝えるか

技術者の端末での扱い

技術者は、移動中や現場で、スマートフォンで聞き取りの記録を確認することになります。画面のロック、端末をなくしたときの対応、お客様の家で別のお客様の記録を開かない、といった点に気をつけます。作業が終わった依頼の記録は、端末に残したままにしない設定にできるかも確かめます。

料金の承諾の記録

料金の説明と承諾は、後の行き違いを防ぐために、書面や作業の記録に残します。現場で書面を渡して説明し、お客様に確かめてもらう形にしておくと、電話の録音に頼らずに済みます。

導入の進め方

ステップ1:電話を記録する

一、二週間、分類と時間帯ごとに電話を記録します。作業中や移動中で出られなかった件数、折り返したときにすでにほかの会社に頼んでいた件数を確認します。

ステップ2:夜間の対応を決める

夜間や休日に出張するか、受付だけにするか、受けないかを決めます。

ステップ3:応急の対応の案内を決める

水漏れ、あふれ、凍結、ガスのにおいなど、症状ごとに案内する応急の対応を決めます。安全なものだけを、短く伝える言葉にします。

ステップ4:任せる範囲を決める

分類ごとに、自動で案内する、聞き取って折り返す、すぐに受付や技術者にまとめて鳴らす、のどれにするかを決めます。

ステップ5:案内の情報を整える

対応の地域、受付の時間、料金の決まり方、支払いの方法、夜間の対応の有無などを書き出します。ホームページや広告の内容と食い違いがないかを確認します。

ステップ6:試験の電話をかける

スタッフがお客様の役になって、水漏れ、トイレの詰まり、給湯器の交換の相談、依頼中のお客様の問い合わせ、営業時間外の電話をかけ、それぞれが決めたとおりに流れるかを確認します。作業中の技術者に、急ぎの通知が届くかも確かめます。

ステップ7:営業時間外から始める

まずは夜間と休日の案内と聞き取りで試し、記録がきちんと届くことを確認してから、日中の作業中の時間帯に広げます。

ステップ8:記録を見て直す

出られなかった件数、折り返しまでの時間、依頼になった件数、お客様の声を見て、案内の言葉や振り分けを直していきます。

記録、夜間の対応、応急の案内、範囲、情報、試験、営業時間外から、直すの八つの手順
図2:修理の会社で導入を進める手順

水道・設備修理ならではの工夫

料金の決まり方を先に伝える

修理の料金について、お客様が最も不安に思うのは、「来てもらったら思いがけない金額を請求されるのではないか」ということです。電話の段階で、料金の決まり方(出張の費用がかかるかどうか、作業の前に料金を説明して承諾を得ること、承諾しない場合の扱いなど)を案内しておくと、お客様は安心して依頼できます。料金の決まり方は、ホームページと同じ内容にします。電話の案内やAIが、個別の作業の金額を約束することはしません。

賃貸の住まいのお客様

賃貸の住まいのお客様からの依頼では、修理の費用を誰が負担するか、管理会社や家主の了承が必要かが、契約によって決まっていることがあります。聞き取りで持ち家か賃貸かを聞き、賃貸の場合は、管理会社や家主に連絡済みかを確認します。連絡していない場合は、先に連絡するようすすめることもあります。ただし、水が止まらないなど被害が広がっている場合は、元栓を閉めるなどの応急の対応を優先してもらいます。

管理会社からの依頼

賃貸の物件を管理する会社から、入居者の部屋の修理の依頼を受けることもあります。管理会社からの依頼は、依頼した管理会社の担当者、入居者の連絡先、費用の請求先、作業の報告の方法を、依頼のたびに確かめます。管理会社向けの番号を設けておくと、受付の手間が減ります。

集合住宅の水漏れ

集合住宅で下の階に水が漏れている場合は、上の階と下の階の両方の部屋に入る必要が出てくることがあります。聞き取りで部屋の番号と、下の階の状況、管理会社への連絡の有無を聞き、技術者が段取りを考えられるようにします。

機器の型番を確認してもらう

給湯器やトイレなどの機器の修理や交換では、機器の型番が分かると、技術者が部品を準備して伺えます。電話の案内で「機器の正面や側面のシールに書かれている型番をお話しください」と伝える、あるいは写真を送ってもらえる窓口を案内すると、一度の訪問で修理が済む可能性が高まります。

高齢のお客様

高齢のお客様からの依頼も多くあります。番号を押す操作が難しい人のために、最初の案内の後で番号を押さなかった場合に、受付や聞き取りにつながるように設定しておきます。訪問の時間を家族にも知らせてほしいという希望があれば、記録に残します。料金の説明は、本人が納得できるまでていねいに行い、必要に応じて家族にも同席してもらいます。

技術者の到着の前の連絡

技術者が向かうときに、「あと何分ほどで着きます」と一報を入れると、お客様は安心して待てます。到着時刻が予定より遅れるときも、早めに連絡します。到着の前の連絡を決まりにしておくと、「まだ来ないのか」という電話を減らせます。

部品の在庫と再訪問

修理に必要な部品が手元にない場合は、取り寄せてから改めて伺うことになります。お客様にとっては、もう一度立ち会いの時間をつくる負担があります。よく使う部品の在庫を持っておく、聞き取りの段階で機器の型番を確認して部品を準備してから伺う、といった工夫で、再訪問を減らせます。再訪問が必要な場合は、部品が届く見込みと、それまでの間の使い方の注意を、技術者から説明します。

作業の後の連絡

修理の後に、同じ場所から再び水が漏れていないか、お客様から連絡が入ることがあります。作業の後の不具合の連絡は、急ぎの区分で受け、作業した技術者に届くようにします。作業の内容と保証の扱いを作業の記録に残しておくと、誰が受けても経緯が分かります。保証の範囲で直すかどうかは、状況を確認したうえで判断します。

広告を見て電話をかけてくるお客様

水まわりの修理は、困ったときにインターネットや広告で業者を探すお客様が多い分野です。広告に載せた内容(受付の時間、対応の地域、料金の決まり方)と、電話の案内の内容が食い違うと、お客様の不信につながります。広告を出す前に、電話の案内と内容がそろっているかを確認し、広告を変えたら案内も直します。

店舗や事業所からの依頼

飲食店や事業所からの依頼は、営業に直結するため、急ぎであることが多くあります。厨房の排水が流れない、店のトイレが使えない、といった依頼では、営業時間に合わせて作業の時間を相談する必要があります。聞き取りでは、店の名前、担当者の名前、営業時間、作業ができる時間帯を聞いておきます。費用の請求先や、作業の報告の方法も、店や事業所ごとに確かめます。

電話以外の連絡の方法との使い分け

修理の依頼は急ぐものが多いため、電話が中心になりますが、急がない相談や見積もりの依頼は、ほかの方法でも受けられます。

方法向いていること向いていないこと
電話水漏れなどの急ぎの依頼、到着の連絡型番や設置の状況を見ながらの相談
問い合わせのフォーム急がない修理、交換の見積もりの依頼急ぎの依頼(すぐに読まれるとは限らない)
写真を送れる窓口機器の型番、不具合の様子の確認急ぎの依頼

フォームや写真の窓口を用意する場合も、急ぎの依頼は電話でと案内しておきます。

修理の依頼の聞き取りシート

修理の依頼の聞き取りの記録を、技術者が移動中に確かめやすいように、シートの形で整理しておくと便利です。

項目記入の例
受けた日時〇月〇日 〇時〇分(作業中の聞き取り)
急ぎの区分被害が広がっている/生活に困る/急がない
お客様の名前・電話番号
住所と建物一戸建て、集合住宅の〇階〇号室
不具合の場所と状態台所の流しの下から水が漏れている
応急の対応止水栓を閉めた、など
機器の種類と型番分かる場合
持ち家か賃貸か賃貸なら管理会社への連絡の有無
来てほしい時間帯
手配した技術者と到着の目安受付が記入

急ぎの区分を一番上に置くと、技術者が記録を開いたときに、どれから返すべきかがすぐに分かります。

案内の文章のひな形

説明のための文例を示します。〇の部分は、自社の対応の地域や受付の時間に合わせて書き換えてください。

応急の対応の案内(水漏れ)

水が漏れている場合は、まず、漏れている場所の近くの止水栓か、水道の元栓を閉めてください。元栓は、屋外の水道のメーターのそばにあることが多いです。濡れた電気の器具やコンセントには触らないでください。

料金の決まり方の案内

修理の料金は、技術者がお伺いして状態を確認したうえで、作業の前にご説明します。ご了承いただいてから作業を始めます。出張の費用の扱いは、ホームページでもご案内しています。

営業時間外の案内(夜間は受付だけの場合)

お電話ありがとうございます。〇〇設備です。本日の受付は終了しました。夜間の出張は行っておりません。水が止まらない場合は、まず水道の元栓を閉めてください。ガスのにおいがする場合は、ガス会社の緊急の連絡先にご連絡ください。ご依頼は、このあと、お名前、お電話番号、ご住所、状態をお話しください。明日の朝〇時から、順にご連絡します。

よくある場面の対応例

ここでは、説明のための架空の例として、水道・設備修理の会社でよくある場面と、電話の仕組みでの対応を示します。

場面1:作業中の水漏れの依頼

技術者が全員別の現場で作業している午後、お客様から「洗面台の下から水が噴き出している」という電話がありました。お客様は1を選び、止水栓を閉める案内を聞いたうえで、受付と技術者の電話がまとめて鳴りました。受付が受け、住所と状態を聞き取りました。受付は、作業がもうすぐ終わる技術者を確認し、到着の目安を幅を持たせてお客様に伝えました。

この場面のポイントは、つながる前に止水栓の案内が流れたことで、お客様が待つ間に水を止められたことです。

場面2:冷え込みの厳しい朝の集中

冷え込みの厳しい朝、凍結の依頼の電話が集中しました。会社は前もって用意していた臨時の案内に切り替え、熱湯をかけないよう案内したうえで、聞き取りで依頼を受けました。受付は、破裂して水が噴き出している依頼を最初に手配し、凍って水が出ないだけの依頼には、到着の目安が午後になることを正直に伝えました。

場面3:賃貸の住まいのトイレの詰まり

賃貸の住まいのお客様から「トイレが詰まった」という電話がありました。受付は持ち家か賃貸かを確認し、管理会社にまだ連絡していないと分かったため、費用の負担の扱いを確認するために、先に管理会社に連絡するようすすめました。お客様は管理会社に連絡し、管理会社から改めて会社に依頼が入りました。

場面4:給湯器の交換の相談

お客様から「お湯の温度が安定しない。古いので替えたい」という電話がありました。お客様は3を選び、聞き取りで給湯器の型番と使っている年数を話しました。担当は記録を確認して折り返し、現地を見る日を決めました。現地で設置の状況を確認してから見積もりを作り、機器の納期を確認して工事の日程を決めました。

折り返しの電話のかけ方

修理の依頼への折り返しは、時間との勝負です。次の順で進めると、短い電話で用件が済みます。

  1. 急ぎの区分を確認する:被害が広がっている依頼から順にかけます。
  2. 今の状態を確認する:「水は止まりましたか」と、聞き取りの後の状態を確認します。
  3. 到着の目安を幅を持たせて伝える:「〇時から〇時の間に伺います」と伝え、遅れる場合は連絡することも伝えます。
  4. 料金の決まり方を伝える:作業の前に料金を説明して承諾を得ることを伝えます。
  5. つながらない場合:留守番電話には会社の名前と用件だけを残し、少し時間をおいてもう一度かけます。

案内の内容を古くしない

対応の地域、受付の時間、料金の決まり方、夜間の対応の有無、応急の対応の案内は、ホームページや広告と同じでなければなりません。技術者の人数が変わって夜間の対応をやめた、対応の地域を広げた、料金の決まり方を見直した、といったときには、電話の案内、ホームページ、広告をまとめて直します。季節の臨時の案内も、使い終わったら元に戻します。直す場所の一覧と担当を決めておくと、案内だけが古いまま残ることを防げます。

技術者と受付の役割分担

受付がいる会社では、受付と技術者の役割をはっきり分けておくと、電話の流れが安定します。

役割受付技術者
依頼の聞き取り主に受付が行う作業中は聞き取りの記録を確認する
手配と到着の目安技術者の状況を確認して伝える作業の進み具合を受付に知らせる
料金の説明料金の決まり方を案内する現場で個別の料金を説明し承諾を得る
作業の後の連絡不具合の連絡を受けて技術者に届ける状況を確認して対応する

技術者は、作業が終わる見込みや次の現場に向かう時刻を、こまめに受付に知らせます。受付は、その情報をもとに到着の目安をお客様に伝えます。

会社の一日の流れの例

説明のための架空の例として、技術者が三人、受付が一人の会社の一日を示します。

時間帯電話の流れスタッフの動き
朝営業時間外の案内から日中の案内に切り替わる受付が夜間の聞き取りを確認し、急ぎのものから手配する
午前急ぎは受付と技術者にまとめて鳴らす、そのほかは受付技術者は現場へ。受付が手配と到着の目安の連絡
昼同上技術者が作業の区切りで記録を確認し、次の現場を受付と相談する
午後同上交換や工事の現地の確認、見積もりの作成
夕方同上翌日の予定の確認、到着の目安の連絡
営業時間外応急の対応の案内と聞き取りへ会社の方針に応じて、当番が出張する

電話を受けた人が迷わないための一枚

受付を兼ねる技術者や、たまに電話に出る家族のスタッフのために、電話の近くに置く一枚の紙を用意しておくと安心です。書いておくのは、急ぎの依頼の見分け方(水が止まらない、水があふれている、トイレが一つしかなく使えない)、お客様に伝える応急の対応(止水栓や元栓を閉める)、ガスのにおいがするときはガス会社への連絡を案内すること、記録に残す項目、折り返しの担当の決め方です。料金や到着時刻をその場で約束しないことも、はっきり書いておきます。

季節の前の準備

冬の冷え込みの前や、年末年始の前には、次の準備をしておきます。

凍結を防ぐ方法をお客様に前もって知らせておくと、冷え込みの厳しい日の依頼の集中をやわらげられます。屋外の水道管を保温する、冷え込む夜は水抜きをする(水抜きの設備がある住まいの場合)など、地域や建物に合った方法を、ホームページやチラシで案内します。凍って水が出なくなったときに熱湯をかけないことも、あわせて伝えます。

スタッフへの共有と新しいスタッフの教育

電話の仕組みを変えたら、受付と技術者の全員に流れを共有します。新しいスタッフには、次の内容を伝えます。

集合住宅の管理会社やオーナーからの依頼

マンションやアパートの設備の不具合は、入居者から直接ではなく、管理会社やオーナーを通して依頼が来ることがあります。この場合、作業を頼む人(管理会社)、立ち会う人(入居者)、費用を払う人(管理会社やオーナー)が分かれていることが多く、聞き取りで誰が何を担うのかを確認する必要があります。

管理会社から繰り返し依頼がある場合は、これらの決まりを取引先ごとにまとめておくと、受付のたびに聞き直さずに済みます。入居者から直接電話が来たときは、建物の管理会社に先に連絡したかどうかを確認し、費用の扱いが後で行き違わないようにします。

効果の確認方法と見直し

確かめること

確かめること見る方法
依頼の機会出られなかった件数、折り返して依頼になった件数
急ぎの依頼への対応受けてから到着までの時間
料金の行き違い料金についての苦情の件数
作業への集中作業を中断して電話に出た回数、技術者の感想
お客様の声つながらない、到着が遅いという声

つまずきやすいところ

つまずき起きること対策
応急の案内が長すぎるお客様がいら立つ要点だけの短い言葉にする
到着時刻を約束してしまう遅れたときの不満が大きい幅を持たせた目安を、手配を確認してから伝える
急ぎの記録に気づかない被害が広がる急ぎの通知の音を分ける
料金の説明の前に作業を始める料金の行き違い説明と承諾を作業の前の決まりにする

CallでIVRと急ぎの振り分けを組む

水道・設備修理の会社の電話の流れは、CallのIVR、営業時間のルール、キューごとのボイスメール、IVRからのコールバックの受付、AIによる通話の要約、ブラウザのソフトフォンなどで組めます。急ぎの依頼を応急の対応の案内の後で受付と技術者にまとめて鳴らし、そのほかの依頼はボイスメールで用件を受けて区切りで折り返す流れが組めます。設定の流れは使い方のガイドとドキュメントで紹介しています。

日本の電話番号の提供は準備中です。現在はデモで着信をシミュレーションして体験できます。電話回線でのAI応答を含む各機能の提供状況は機能一覧でご確認ください。この記事で紹介した流れは、IVRで用件を分け、ボイスメールや通話の内容をAIが要約して、受付や技術者が確認しやすくする使い方です。手配と到着の目安の連絡、料金の説明と承諾、修理の判断は、会社のスタッフが行います。設定を試したい場合は、登録ページから始められます。

関連する業種の記事として、学習塾の電話対応、フィットネスジムの電話対応もあわせてご覧ください(水道修理のAI電話対応|緊急依頼の受け方からの関連案内)。

よくある質問

AIが修理の料金を答えてくれますか?

答えません。修理の料金は、技術者が現場を見て説明し、承諾を得てから作業します。AIや自動の案内が伝えるのは、料金の決まり方までです。

「すぐ来てほしい」という電話に、どう答えればよいですか?

技術者の作業と移動の時間を確かめてから、幅を持たせた到着の目安を伝えます。その場で「すぐに伺います」と約束しないことが、後の不満を防ぎます。

作業中に電話に出られないときは?

応急の対応の案内とボイスメールで受け、急ぎの依頼は受付と技術者にまとめて鳴らします。そのほかの依頼は、作業の区切りで確かめて折り返します。

応急の対応は、どこまで案内してよいですか?

止水栓や元栓を閉める、濡れた電気の器具に触らないなど、あらかじめ決めた安全なものだけを案内します。無理な作業はすすめず、安全を優先するよう伝えます。

ガスのにおいがするという電話には?

火を使わず、電気のスイッチにも触れず、ガスの事業者の緊急の連絡先に連絡するよう案内します。案内の最初に入れておきます。

夜間の依頼は受けるべきですか?

技術者の人数や体制に合わせて決めます。出張しない場合は、そのことを正直に伝え、応急の対応と翌朝の連絡の予定を案内します。

賃貸の住まいのお客様からの依頼で、気をつけることは?

修理の費用の負担が契約で決まっていることがあるため、管理会社や家主に連絡済みかを確かめます。被害が広がっている場合は、応急の対応を優先してもらいます。

冷え込みの厳しい日の電話の集中に備えられますか?

臨時の案内を前もって用意し、すぐに切り替えます。熱湯をかけないなどの注意を伝え、被害が広がっている依頼から順に手配します。

給湯器の型番を電話で聞くのはなぜですか?

型番が分かると、技術者が部品を準備して伺えるため、一度の訪問で修理が済む可能性が高まります。写真を送ってもらえる窓口があれば、それも案内します。

録音していることは、お客様に伝えるべきですか?

録音や文字起こしをする場合は、最初の案内で伝えるのが一般的です。住所や在宅の時間帯の情報は、技術者の端末での扱いにも気をつけます。

最初に何から始めればよいですか?

一、二週間、電話の用件と、出られなかった件数を記録することから始めます。そのうえで、夜間の対応と応急の対応の案内を決め、営業時間外の案内から導入すると、無理なく進められます。

まとめ

水道・設備修理の会社の電話対応では、かけてくるお客様の多くが今困っていること、技術者は作業中や移動中で出られないこと、料金は現場を見ないと決まらないことを前提に、仕組みを考えることが大切です。最初の案内で急ぎの依頼を分け、応急の対応を伝えたうえで受付と技術者にまとめて鳴らし、そのほかの依頼はボイスメールで用件を受けて区切りで折り返す、という流れにすれば、作業を止めずに、困っているお客様を取りこぼしにくくなります。

到着の目安の連絡、料金の説明と承諾、修理の判断は、会社のスタッフが行います。電話で料金や到着時刻を約束せず、応急の対応は安全なものだけを案内します。まずは電話の記録から始め、営業時間外の案内から少しずつ仕組みを整えていきましょう。

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